VTuberがオワコン化していくのはなぜ?7つの理由

CG

2017年末の輝夜月デビュー頃から起きたVTuberブーム。

四天王確立。

月ノ美兎はじめLive2D勢の登場で起きたVTuber人口爆発。

つい先日のように感じることもあれば、もう遠い昔のことのように感じることもあります。

あの頃の目まぐるしいほどの勢いも今となっては感じられません。

VTuberはオワコンなのでしょうか?

私は、VTuber運営企業で約2年間働いています。


意思決定者やマーケターではなく技術者ですので時代の潮流はよく分かりません。


とはいえ、技術者側の私でも、中で働いていると見えてくることがいくつかあります。

これからも業界の勢いは続いていってほしいところです。

今回はそんな技術者側の私が、

VTuberがオワコン化していく7つの理由を紹介したいと思います。

VTuberがオワコン化していく7つの理由とは

VTuberがオワコン化していく7つの理由。それは

  • 初期費用を回収できなくてオワコン化
  • 企業側がマネジメント需要についていけずオワコン化
  • VTuberという言葉がしっくりこなくてオワコン化
  • 大衆化するクオリティに届かずオワコン化
  • ノルマに耐えきれずオワコン化
  • 埋もれてしまってオワコン化
  • VTuberはコスパ悪くてオワコン化

の7つです。

ちょっと多くて読みにくいっすね…

それぞれ深堀りしていきます。

初期費用を回収できなくてオワコン化

VTuberは初期費用がかかります。

モデルを作成するのに30~100万程度、さらに機材も必要です。

モーションキャプチャ機材は安いもので10~20万。

その場で喋る分には安いものでも問題ないですが、企業であればコラボやライブで動き回ることも求められます。

その場合は100~2000万円もの額を設備にかけなくてはなりません。

個人にとっても企業にとっても、初期費用が大きくかかります。

費用をかけるほどクオリティは高くなりますが、クオリティが高いからといって初めからバズれるとは限りません。

収益を上げるチャンネルになるまで地道に登録者数を伸ばしていくことになれば、じっくり時間をかけていくことになります。

さらにその間、運営のための人件費もかかってきます。その上で収益の出るチャンネルにしていかなくてはいけません。

初期費用が高いと、この赤字の期間がとても長くなって、VTuberは儲からないと判断されることになります。

銀河アリスちゃんやMonsterZ MATEが所属しているバルスは、数千万円の光学式モーションキャプチャを初期投資として導入していて、歌って踊るライブやイベントを多く主催しています。

設備投資にかけた高額な初期費用を回収できているのかというのは、外部の私には分かり得ませんが内部では経営判断を迫られているところなのかもしれません。

その点、にじさんじはうまくやっていて廉価なLive2Dモデルとスマホ1台で活動を始め、チャンネルが伸びたら3D化。

そして大きくお金が集まって事業が拡大した現在になって自社で光学式モーションキャプチャスタジオを保有するようになりました。

富士葵ちゃんは初期にクラウドファンディングで資金を集めリニューアルしていましたね。

ホロライブも初期から大きく投資していますが、bilibiliから中国市場での人気を上手く掴みました。

このように初期費用の課題をクリアできた企業はどんどんと事業を拡大させていっています。

初期費用を回収できるかどうかが明暗の分かれ目となっているのは確かです。

初期費用が高いことは撤退判断を助長して、VTuberはオワコン化させる理由の1つとなります。

合わせて読みたい【VTuber業界】にじさんじとホロライブの二強となったのはなぜか?【比較】

企業側がマネジメント需要についていけずオワコン化

VTuberの発端はエンジニアやクリエイターなどの技術者が中心となって事業を始めている場合が多いです。

バーチャルYouTuberの動画を制作しYouTubeにアップロードすることはCG映像制作ととらえることができます。

また、演者の表情や動きを読み取りキャラクターに反映させることはエンジニアの土俵です。

しかし、VTuber運営の実態は芸能事務所の性質に近く、タレントマネジメントの必要性が高くなっていきます。

VTuberはキャラクターIPでもありますがタレントです。

  • タレントのマネジメントを軽視した運営
  • 重視してしっかりとマネジメントに投資した運営

の二つがかなり現状の明暗を分けているのを業界の中から感じています。

にじさんじホロライブはそのマネジメントの必要性を感じ取った嗅覚とマネジメント拡充を決断するタイミングを逃さなかったことが今のシェア率を作ったのだと私は思っています。

そしてマネジメント需要を放置した運営はタレントとの間でトラブルが起こり脱退引退が頻発していったのは私たちの記憶にも新しいですね。

オワコン化の印象を私たちに与える一因となっています。

VTuberという言葉がしっくりこなくてオワコン化

VTuberがオワコン化していると言う人の中には

「活動内容がVTuberと言えないのではないか」

と訴える方がいます。

VTuber「バーチャル」+「YouTuber」の造語なわけですので、

その活動内容はバーチャルYouTubeであるべきです。

バーチャル空間または架空の世界からYouTubeを通して発信活動を行う。

それがVTuberの活動ではないか。

しかし、大きく広まったVTuberの活動は、立ち絵を表示した生配信。

少し動く立ち絵ぐらいでは視聴者の脳内補完に頼る割合が大きく、バーチャルと言うにはまだまだ物足りません。

大きく売れたVTuberはその活動をYouTubeに留めず、

  • テレビ
  • ラジオ
  • SNS
  • ライブイベント

など、VTuberという言葉がしっくりこなくなってきました。

その結果、

  • バーチャルタレント
  • バーチャルアイドル
  • バーチャルライバー
  • ガワを被ったニコ生主

活動によって新しい呼び方が生まれていっています。

現在もVTuberと呼べる活動を続けているVTuberはどれぐらいいるんでしょうか?

キズナアイも自身のことを「バーチャルタレント」と呼ぶようになっています。

こうして、VTuberと呼べるVTuberの母数は目減りして、

VTuberという言葉が曖昧になり、

言葉が霧散すると共に、

VTuberはオワコンと言われるわけです。

大衆化するクオリティに届かずオワコン化

大衆化するクオリティとはなにか。

それは多くの人の視聴に堪えられるかということです。

クオリティが低いということは視聴者のストレスとなり、離脱につながります。

全国上映される映画においてはクオリティがどれも高いため、クオリティは爆売れする決定打にはなりません。

しかし、誰もが感情移入し大きく心動かされた映画は、口コミが発生しSNSでシェアされます。

このことから映画が売れるかどうかにおいて、感情移入できるかどうかが非常に重要になってくることが分かります。

そして感情移入にはクオリティが大きく関わります。

例えば、演技が下手であるとか作画崩壊しているなどは視聴者の感情移入を阻害することになります。

感情移入の阻害や、離脱につながるストレスがあることはシェアされにくくなっていくことになるので、大衆化はしないでしょう。

VTuber人口は1万人を超えたそうですが、その多くは大衆化には至っていません。

現在のVTuberが向かっているクオリティの到達点

アニメに登場するようなキャラクターがそのまま動いて自由にコミュニケーションができることです。

そのためには様々な解決すべき課題があります。

  • キャラクターとして破綻しない動き
  • 理想的な影や輪郭線の描画
  • どの角度から見ても成立するモデル

そのどれも解決するためには依然として高いコストがかかります。

たとえ企業勢であってもこれらの課題を全て解決するのはまだ先になるでしょう。

「そんなの気にしないよ!!」という人はもちろん視聴します。

しかし、そういうVTuberファン以外は観ないメインカルチャーとサブカルチャーの線引きのようなものにぶつかり、VTuberの伸びは頭打ちになります。

伸びが止まったことに対してオワコンと言われることでしょう。

ノルマに耐え切れずオワコン化

VTuberをどう伸ばしていくか。

定型化されている手段はほとんどありません。

どんなチャンネルが伸びるのか、どんな動画がバズるのか、

分からないままVTuberを運営しているところがほとんどです。

バズり方を語る人がいようとも、実際に未来がどうなるのかは誰にも分かりません。

いわゆるVUCAの時代というやつですね。

しかし、チャンネルを伸ばす数少ない定型化された手段が一つあります。

それは更新頻度を上げることです。

毎週○本。あるいは、毎日更新。

課せられたノルマは演者と制作スタッフに負担としてかかってきます。

負担の配分は運営によってまちまちですが、演者の負担が増大するのは間違いありません。

この演者にかかるストレスを無視していると積もり積もって、バケツから溢れるようにトラブルが起こり始め、最終的に辞めてしまうことになります。継続ができません。

株主や会社の意向からトップダウンでノルマを課し続けていると、いつの間にか現場から崩壊していきオワコン化していきます。

埋もれてしまってオワコン化

2020年現在、VTuber人口は1万人を超えたそうです。

喜ばしいことですが、それはそのぶん埋もれやすくなったということでもあります。

VTuberが生まれ、ブームとなった頃はデビューすればある程度注目された時代でした。

つまりVTuberを作る初期投資だけでよかったのですが、今では企業でも最初から注目されるのは難しくなっています。

モデル制作の初期費用だけではなく、プレスリリースを打って広告宣伝にお金をかけられる本物の大企業(?)でなければ、たとえ企業勢であっても埋もれてしまうのです。

個人勢に関しても以前より確実に埋もれやすくなっています。

単純に1万人の中に飛び込んでいくからという理由に他なりませんが、とはいえそれでも○○系のポジションをとって、多くの人が興味を持つコンテンツを発信を続けていけば伸びていくでしょう。

後発で注目とともにデビューしたVTuberといえば、馬犬さんでしょうか。

彼はもともとニコニコ動画で伸びていた動画の知名度を元に、注目を集めデビューしました。

そういった他の場所から、視聴者を流入するなどを狙わない限りは埋もれてしまうことでしょう。

新規のVTuber視聴者はにじさんじホロライブなどの巨大な箱に「囲いこまれてしまう」という見方もあるようです。

たしかに人数の多い箱は属性もさまざまでその箱を観ているだけでたいてい推しが見つかるのではないでしょうか。

私も、私の友人も、

一度ハマった箱内で新しいVTuberを見つけて満足するほど楽しんでいます。

こうした新規の広がりが生まれにくくなったという意味では、オワコン化の原因と言えますね。

VTuberはコスパ悪くてオワコン化

VTuberがVTuberというだけで伸びなくなった今。

YouTuberとVTuberと比べた時にVTuberはコスパ悪いです。

やりたいことをやる、発信したいことを発信する点において、

YouTuberであれば、

 撮影 → 編集 → 投稿

と3ステップなのがVTuberであるとどうなるか

キャラクターを動かす → 撮影 → 編集 → 投稿

と4ステップに手間が増えています。

そのためVTuberはYouTuberよりもコスパが悪いと言えます。

「いやいや、にじさんじもホロライブもキャラが動けば動くんだから、動かす手間なんてないだろ。」

と思いませんか?思いますね?

それは”仕組み化”されているからです。

にじさんじホロライブも初心者でも簡単にVTuberになって動けるアプリを開発しています。配信者はこのアプリを使っているため手間がかかりません。

しかし、あらかじめ用意された仕組みを利用するわけですから、その仕組み以上の動きはできません。制限のある動きになります。

例えばバレエのように1回転する動きはできませんよね。

3Dであれば確かにできますが、

そのためには、周りにスタッフが数人つく必要がありますし、収録スタジオに居る必要もあります。

これは間違いなく手間が増えてますよね。

中にはスタッフを必要とせず、全て個人でやってしまうVTuberもいます。

しかし個人で投稿までやってしまう方々というのは、CGやプログラムの専門的なスキルを身に着けている人たちです。

そんなことができるのはスキルを身に着ける時間や手間を惜しまない限られた人たちです。

しかしYouTuberはそもそも始めるのに専門的スキルは必要ありません。

旅行先でパッと動画を撮るのと同じようにスマホのカメラで撮影ができます。

このようにYouTuberの方が手間が少ないため、VTuberはYouTuberよりもコスパが悪いといえます。

コスパが悪いとそのぶん稼ぎにくいということですので、企業や副業としてVTuberを始めた人はどんどん撤退していってしまいます。

そしてオワコン化につながっていくことになるのです。

まとめ

今回はオワコン化していく理由として、

  • 初期費用を回収できなくてオワコン化
  • 企業側がマネジメント需要についていけずオワコン化
  • VTuberがしっくりこなくてオワコン化
  • 大衆化するクオリティに届かずオワコン化
  • ノルマに耐えきれずオワコン化
  • 埋もれてしまってオワコン化
  • VTuberはコスパ悪くてオワコン化

の7つをあげました。

この理由をみていると、誰かしら終わっていったVTuberがあなたの頭に浮かんでいるのではないでしょうか。

あなたは誰が思い浮かびましたか?

しかし、終わっていったVTuberもいる一方で、新しく生まれるVTuberもいます。

かつて勢いがあったVTuberが衰退しても、全てのVTuberが衰退していったわけではありません。

例えば、にじさんじホロライブは勢いを保ちながら事業を拡大させていっています。

にじさんじとホロライブについては【VTuber業界】にじさんじとホロライブの2強となったのはなぜか?で詳しく語っています。ぜひご覧ください。

生物が新しい環境に適応していくのと同じように、時代に適応する形に姿を変えてこの先も残っていくでしょう。

鳥は大空へ高く飛ぶ代わりに、骨をスカスカにしました。

私たちがスカスカになっていく骨を見てオワコンと言っているうちに、VTuberは遠くの空へ羽ばたき始めているのかもしれません。。

よし、うまく言えたな。

VTuberの今後は?

今回あげた7つの理由には共通する課題があります。それは

  • コスト
  • マネジメント
  • マネタイズ

です。

今後、これらを解決する新しい仕組み技術革新が起これば、VTuberはまた爆発が起きるでしょう。

VR機器であるOculusRiftへは世界的大企業FaceBookが数十億ドルという大金を投資しています。

Oculusのようなバーチャル関連機材がスマホレベルで普及する未来もあるでしょう。

また、今回のコロナ騒動でバーチャル空間で会議をする世界的な流れも加速しています。

こうしてバーチャルがより身近なものになって、コストが低くなれば、その分

マネジメントに人員を割けるかもしれません。

マネタイズに関しても、以前テレビ業界で多額のスポンサー費とギャラが動いていたように、バーチャル空間が多大な広告効果が見込めるプラットフォームになるかもしれません。

近いうちに現在のスマホのようにバーチャルが普及します。

そのときまたVTuberは爆発的な勢いをもつでしょう。

その頃にはVTuberとは呼ばれず、別物になっていると思いますが…

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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【VTuber業界】にじさんじとホロライブの二強となったのはなぜか?【比較】

コメント

  1. […] こちらについては「VTuberがオワコン化していくのはなぜ?7つの理由」で詳しく書いていますのでぜひご一読ください。 […]

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